2008-02-12から1日間の記事一覧

桜、早すぎる春 -22-

「ふうん、共食いですか」 善文は綺麗な指で顎をさすりながら呟いた。 「それが食糧難のためにされるとしたら、悲劇ですね」 「ただの食糧難じゃないんです。本来の餌のセイウチとか アザラシとか、そういう動物は近くに沢山居るんです」 「動けなくなったか…

リアルな文学(喧嘩腰)

12月にここに上げた「桜」という短編小説ですが、あれ、 どこまでリアルだと思いますか? 佐倉詩織・田辺善文 この登場人物の名前さえ、まったくの 偽名ではないと言ったら、かえって驚きませんか? 白川郷には「かんじゃ」という名の民宿が実在します。 女…