私の高速道路

だからそんなにこだわってたポリシーって何?
という質問が殺到したので(激嘘)、つまらないことだけど
私にとっては大切だったものについて。


大企業に求めた「好き」のかたち


うちの会社はでっかいから、何でも作る。物作りが主業種。
だけど社長が、もう20年も前から「ITの時代がくる」と予想して
「物作り」部門と同レベルの「デジタル企画」事業を始めた。


私は入社した頃から「日本のアナログは私がデジタル化するぜ」
なんていう目標を持っていた(大袈裟w)というか、それが入社動機。
だから研修前から私の配属は決まっていたし、会社が私に何を
求めているか分かったから、いきなり馬車馬のように走れた。


とにかく、私がアナログ→デジタルにしたものは多い。
その大半が知名度の高いものだけど、Blogで公開するのはやめとく。
やりたいことが自由にできて、しかも文化的価値も高く、
そんなものは大企業でしかできなかったから、それなりに満足してた。


突然の異動と目の前にあった高速道路


そんな私がひょいっとネット商品企画に異動になったとき、
左遷されたと思った。私はインターネットには暗かったから。
会議に出てもIT用語わからないし。
同僚が発案する商材の、市場価値。相場。新規性。損益分岐点
そして自社開発からリリース、プレスリリースにメルマガ発行。
三ヶ月くらいゴネたが、誰も相手にしてくれなかったので
腹をくくった。


そのとき使わざるを得なかったのがインターネット。
まぁそもそも、そこがターゲットなわけだけど。
とにかく使いまくり。会社でも家でも。必要とあらば
あらゆるサービスのアカウントを取得して調査。
これがたぶん「高速道路」で、私はそこを突っ走った。
この頃出会ったのが「英語で読むITトレンド」


ひと言でいえば「ブランド意識」


そんなわけで「高速道路」を突っ走って、なんとか
同僚たちの居る「渋滞」にさしかかった頃。
まさかの「IT商材販促」への異動。しかも花形部署。


「販促をしてみたい」とは言ったけど、いきなり
花形へ飛ばされるとは思ってもみなかった。というか
もう「いじめ」かと思った。
以前にも増してネットにかじりつき、今度はリアルでも
走り回り、読めもしない英語本家サイトを真剣に訳し、
Web2.0なんかにも手を出し、セキュリティについて学び、
本当に寝る時間はおろか、トイレにも行けなかった。


「渋滞を抜けた」などと自分の口から臆面もなく言うには
ちょっとした根拠がある。
一度でも仕事をした得意先からは「次もここなっつさんと
仕事をしたい」と発注を取るようになったからだ。
もちろん、コンペにめちゃくちゃ強かった、という実績もあり。
何かわからないが得意先が呼んでいる、というときには
ここなっつ指名で連れて行かれ、適当に喋って、見積提出の
約束まで取り付けてきたから、ここなっつ知名度もそこそこ。


しかしここで失敗した。知名度が上がりすぎた。
知らない営業から電話がかかってくる。SEから電話がかかってくる。
「明日までに企画書」「明日までにシステム設計」
病気で倒れるまでは、週1でコンペがあり、週3で新規案件が
あり、しかも「担当ここなっつさんでw」


さあ、本題ですよw
そこまでして渋滞を切り抜けられた理由。それが自社商品への
「ブランド意識」。


ここなっつが担当する以上、下手なものは絶対に作らない。
発注額が減らされたからといって品質は下げない(当り前)。
(下げないためには、もちろん工夫が必要だけれど)
納期は守る(当り前)。そしてそれ以上にこだわったのが、
クライアントが望む以上のものを納品する
俗に顧客満足度ってやつですか?高得点を得られるから、
次も指名で仕事がくるわけですよ。
大企業の歯車の分際で、を目指した、って感じ。


かなりでかい仕事(国外企業とのコラボとか)が、いよいよ
「ここなっつ指名」で入ってこようか!!
というあたりで発病。
突然、高速道路から飛び降り? こういうの、どう表現すれば
いいのでしょうね?羽生さんに聞いてみる?


2年休職して戻ってきたとき、いきなり「渋滞の先端へ!」と
期待されたのは、無理もないのだけど。
今度こそうだうだ言って高速道路に乗らなかったのには
まだ完治していないという事情もある。
カウンセラーが「危ない」と指摘するのも当然で。
だからといって、じゃあ「けものみち」というのとも訳が違う。
けものみち」は「人が通らないから休める場所」という
意味ではない。そのへんは「ウェブ時代をゆく」を読んでね♪


カウンセラーが捨てる必要がない、と言ったのは「ブラント意識」。
それは今後のキャリアにも必ず生きてくる。
しかしコントロールできなければ、また無理して再発する。
今、私が「時代をゆく」にはどうしたらいいか?


「まず治せ!」という声が聞こえました。すみません、治療に
専念します・・・ orz