8杯目のビール

酒豪だったカネコと私は、多い日は週5日、新宿で呑んでいた。
ある店で、8杯目の中ジョッキをオーダーしたところ、
店の主人に「飲みすぎだ、もう止めなさい」と止められた。
ビール7杯は、私たちにとっては序の口。もちろん呑み足りない。


ここで私はトイレに席を立った。カネコは不機嫌そうな顔をしていた。
しかし、戻ってみると、カネコはジョッキのビールを嬉しそうに
呑んでいた。「どうしたの?!」
「隣のおっちゃんにビールが来たから。それ、ください、って頼んだ♪」
「そうなんだよ、君の分も頼む?」と初対面のおやじ。
カネコ・・・ あんた、すごいよ Σ( ̄□ l||