会話

 「だいじょうぶだよね?」
  不安げに彼女は問うた。
 「だいじょうぶだよ」
  彼女の瞳をチラっと見てから彼は答えた。


 「だいじょうぶだよ。
  君が僕のことを呼ばない限りね」


彼女は閉じていた瞳をゆっくり開く。
ココロから彼を抹消する。それが自然なのだ。
彼は消える。
もう二度と呼ばない。