大本営跡

この場所は「楽しんで」はならない。日本人として、現代人として
真摯に現実と向き合う場所である。


松代大本営
http://www.matsushiro.org/index.html


第二次世界大戦の際、いよいよ本土決戦を覚悟した日本軍が
地下に作った大要塞である。
正しくは「作りかけた」。結局、この地下を無尽に走る大要塞は
使用されることはなく、完成を前に日本は敗戦した。



大人が横に4人並んで歩いても充分すぎる幅、天井も高すぎる。
この山をけずるには、大勢の朝鮮人(当時)が強制連行されて
来た。慰安婦も騙されて連れて来られた。
戦後半世紀すぎた今でも、穴の中は崩れかけた小さな砂で
道内は煙っている。特に硬い岩盤(崩れないために)を
強引に突貫工事していた当時、どれほど作業者が苦しめられて
いたか、容易に想像できる。


落盤、その他の事故で数え切れないほどの人(朝鮮人)が
亡くなったという。そして彼らは葬られることもなく、
一箇所にまとめられて焼かれたという。中には重症を負った者が
生きたまま焼かれたとも言われる。


現在は壕内が一部公開されている。入って、その壁の硬さ・冷たさ
を感じるといい。幽霊が出るなどとふざけた噂もあるが、
そんなものを見なくても、被害者たちの無念は充分すぎるくらい
伝わってくる。
戦争がいかに人間を狂わすか。狂った日本人が隣人に何をして
きたか。肌で感じてくると良い。


参考:壕地図
http://www.matsushiro.org/map/map_zozn.htm