「大事な一局ですよね」

突然、本田棋士がそんなことを言ったものだから、会場は
わっと沸いた。
屋敷棋士が「そりゃあ、ねえ、いろんな意味で」


王位戦7番勝負第7局。午後6時半頃の大盤解説会場。
場面は羽生挑戦者がガンガン攻めていて、
深浦王位がそれをさらりさらりとかわしているところ。


「さらりさらり」という表現が的確かどうか分からない。
もうね、ほんと言うと、素人に今日の大局の感想文なんて
無理。書けるわけがない。あ、「たいきょく」の字が誤字に
なってる。でも「大局」でいいよね、ほんと。


素人、書きます! プロ・ファンの皆様ごめんさない!!


一日目


仕事が忙しかったため、java手順再現を見たのは封じ手の後。
まず自動再生で最後まで通して見た。
公式ページに、一日目にして既に終盤、みたいな書かれ方をして
いたからなのかもしれないが、素人の目には
「なんでそんな大喧嘩してるんですか?!」
ってなくらい、ど派手な対戦に見えた。そんなん指したら相手
怒るでしょ? って、印象。


二度目に、今度は一手ずつ確認しながら見てみた。
やっぱりすさまじい戦に見えた。関ヶ原か。天下分けめか。


公式ブログに、対戦者を交えた和やかな夕食会があったと書いてあった。
うそぉ・・・ 気分って変えられるの?
でも私も、会議で大激論したからって相手と自席で喧嘩はしないな。


棋聖戦梅田望夫氏観戦記】(2)羽生挑戦者「秘策」に誘導か
http://sankei.jp.msn.com/culture/shogi/080611/shg0806111345002-n1.htm
の中にこんなエピソードがあった。

羽生さんは私に、意外なことを言ったことがあるのだ。


 「実は将棋には闘争心はあまり必要ないと思っているんです。戦って相手を打ち負かそうなんて気持ちは、全然必要ないんですよ」


 私は「なぜですか」と羽生さんに問うたのだが、将棋というものは、お互いに1手ずつ指すもので、1手指した瞬間に自分の選択権は無くなる、と羽生さんは答えたのだ。


 「もう何もできなくなってしまう。何でもやってください、どうぞご自由にっていう感じになるんですよ。他力思考。他力本願だというのかな…」


闘争心って無いのかな?相手の手にカチンとくることはないのかな?
将棋をちゃんと指したことがない私には分からない。


二日目


思った以上に仕事が押して大盤解説に遅刻した。しかし行く前に、
java手順再現を見てみた。また以前のように終わってるかもしれない。
66手。
うぅん?? 66手? 今日これまで12手しか進んでない?
終局は夜になる見込み、とのことだったから、あとはダッシュ
17:15頃会場到着。


着いたときは未だ一日目の手を検討していた。
どっちが優勢とも言えない状態、とのこと。封じ手まで一気に
進んだから、たぶんここまでは研究済みで、対局者はともに
二日目にここから先の新しい将棋を考えてみたかったのではないか、
と解説者。
なるほど。なるほど。。
大喧嘩しているように見えたのも実は両者息の合った「均衡の美」で
本番は二日目。だとすれば深浦王位のしょっぱなの長考も、
羽生棋士封じ手長考にも納得。


やっぱりプロの解説を聞かないと分からないねw


企画「次の一手


サービス企画「次の一手」は、この76手目深浦王位に対する羽生棋士の手。

なんか、なんでもアリな感じ。


ど素人の私には赤い字が気になって仕方がない。
「4八歩」
ないないないない。あり得ない。
「4八銀」
ない。絶対にない。


あれ? もしかして羽生棋士は攻めるしかない?
んじゃ「2二」・・・こういうの「馬」って書けばいいの?
ど素人度全開(笑)
あえなく今回も「次の一手」はパス。


次の一手」応募時間になってから、隣に二人組の男性が座った。
「これは難しいなぁw」と話し合いながらも、お二人とも見事
「2一銀」を当てられた。会話からも将棋強そう。


そんな彼らが壁に貼ってあった「王座戦大盤解説」のチラシを発見。
いわく「木村棋士の昼食メニューを当てろ、なら分かるのになw」
(笑)
それなら私も当てられるかもw♪


どっちを応援してますか?


ぅわー。。今、それを聞きますか?(苦笑)
「深浦王位・・・案外少ないんですね。じゃあ羽生さん」
二人合わせても、たぶん会場の半分くらいの人しか手を挙げなかった。
「じゃあ、どっちでもいい?(笑)」
違う。
「どっち頑張って」


マジックの手が読まれた


最後までどうなるか分からないのが今年の羽生さん。家に帰ったら
羽生さんが勝ってるかもしれないよ?
なんて雑談をしながらも、どうやら今回、羽生マジックは読まれたらしい。
うーん。深浦王位、強かった。自信は無かったとコメントされていたが。


終局後のビデオで羽生棋士は「と金」を気にしていた、とコメント。
ん? 「と金」は例の? 素人ながら少しは分かってきた??


また「投了」の話だけど。
残り1分なのに、まだ止まっている、という情報あり。
「1分将棋で指してる、ってことは無いでしょう。投了してるでしょう」
「いえ、まだ止まってます」
うーん。。
本当に将棋って残酷。なんであの一言を言わないといけないの…
今日の終局では他に手が無い、との解説。んじゃ認めるしかないのか。
負けていい勝負なんてあるはずないけど、今日は「いろいろ大事な一局」。
言えない一言だってあるよね。




深浦王位の里帰りもあって、ドラマチックなタイトル戦でした。
本当にお疲れ様でした。
明日、深浦王位の「臥竜鳳雛」扇子の台を買いに行きます♪
・・・え? どこへ?(笑)