梅田さんの面白い挑戦w

いまやネット業界では知らない人は居ない
梅田望夫さんが、また面白い試みをやっている。

佐藤康光棋聖棋王に、羽生善治王将・王座が挑戦する今年の棋聖戦


第一局が6月11日(水)に開幕します。


来週は丸々一週間休暇を取って、土曜日にシリコンバレーから日本に飛び、その日だけの「特別観戦記者」として、第一局が行われる新潟市高島屋」に行くことになりました。


前日の10日から、両対局者を含む関係者と行動を共にし、対局当日は、対局の進行とともに、何本かの「特別観戦コラム」を書き、それらはリアルタイムでMSN産経サイトに掲載される予定です。

http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20080604


それがいよいよ本日、開始された。さきほどその1本目のコラムが
掲載されたところ♪


梅田さんは将棋大好き。その「好き」ぶりはブログ
ちょっとした贅沢をした。金子金五郎、再び。
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20071229/p1
を読んだとき「これは本気だw」と敬服。


このイベント情報は梅田さんのブログで淡々と報告された。
梅田さんは既に羽生棋士とは親交も深いし、
「頭脳勝負―将棋の世界(ちくま新書)」の帯原稿を書くなど
一見、もう梅田さんにとってみれば何てことのないイベント
なのかな?と思われた。


でもw こんな大きな勝負を、いくら親交があるからといって
いくら棋界でも有名人だからといって、「生で」見られることに
興奮しないわけないじゃん!
…と、自分のことに置き換えて考えてみて思った。


こんな大勝負を観戦してるのにコラム書く暇あるのか?とも思うが
熱戦であればあるほど、その場の興奮を伝えたくなるような
気もする。梅田さんなら、それくらいの同時作業、造作もない
ことだろうw*1


梅田さんの文章は読みやすい。正直、将棋は嫌いの分野に入る私だが
梅田さんなら、そんな私にも「おもしろい!」と思わせる経過報告を
してくれそうだ。
というか、現に第一発目がそうだった!

ほどなく中村修立会人の発声で、対局開始となり、羽生挑戦者は▲7六歩と角道をあける。カメラのフラッシュがいっせいにたかれる。佐藤棋聖は少考して△8四歩。


あっ、今日は矢倉になるのかあ、と思った。


しかし羽生挑戦者は、▲6八銀で矢倉にするのではなく▲2六歩と飛車先を突いた。「矢倉にはしませんよ。角換わりの将棋にしましょう」


最初の3手には、そういう意味がこもっている。かくして今日は、後手一手損角換わりの将棋になった。

http://sankei.jp.msn.com/culture/shogi/080611/shg0806111032001-n1.htm


矢倉が何かは知らないが(いや、以前梅田さんのブログに書いてあった。汗)
まるで羽生棋士がうっすら微笑んでそうな対局を想像できる。
これなら私も楽しめそうだ♪


専門家じゃない将棋大好き人間が、大局をネットで実況中継w
これは面白いイベントだ♪
梅田さん、がんばれ!!w


■初戦を終えて (追記)
梅田さんのネットによる観戦コラムは、結局予定より1本多い
5本で幕を閉じた。
幸運にも(?)会社を欠勤していた私は、コラムを一話ずつ
読むことができた。


最初の一話が、半分構成済みであったことは想像がついた。
というか、突然対局報告を始めるのはコラム的にNGで、
前振りみたいなものが必要だったから、たぶん、要素を
ピックアップされていたのだと思う。
(書き出しは寝起きのホテル?で書いたと思ったくらいだw)


やはり血なのかなぁ。即興にしても、文章構成が上手すぎる!
将棋のことは全然わからない私でも、わくわくしてしまうほど
おもしろいコラムだった。


最初の4話はほぼ予定通りにネットに上がった。
(1話多いので予定通りでは無いか)
だが、最後の1話がなかなか上がらない。佳境と思われる
午後5時半を過ぎてからぷっつり。
対局自体の実況報告も別にあって、もう勝敗がついたことも
分かっているのに、5話が上がらない。
宴会でも始めてしまったのだろうか?と思った。


ようやく5話が上がって、それで初めてなぜ時間が空いたのか
分かった。

さて私は終局まで、どこで何をしていたらいいんだろう。その決断に「現代将棋の要諦」を応用してみようと思った。


私の棋力では、静寂を守らなければならない対局室(控室のように皆の検討や解説を聞くことができない)で観戦しても、この難解な将棋の終盤戦で本当に何が起きているのかは、わからない。でも「解説を聞く」ことは「あとまわし」にできることだろう。


いま私がすべきことは、対局室の中にずっと居て、佐藤さんと羽生さん、2人の顔をじっと眺め、2人の対局の雰囲気を脳裏に焼き付けることしかなかろう。


そう決めた私は、午後5時から終局の午後7時16分まで、そして大盤解説会場での感想の表明、その後の感想戦が終わった8時40分まで、ずっと2人を見続けていた。

なるほどw


その選択は素晴らしいと思った。4話までの展開から、夕方からが
対局の佳境なのだろうと思っていたが、その時間、まさにど緊張の
空間で同じ空気を吸うというのは、そう簡単に得られる機会ではない。
これを逃したら何のための「観戦」かw
(控え室での解説がとても魅力的であることも3話で分かったが)


そしてラストの5話。勝敗はさらっと数行で書かれて、あとは
佐藤棋聖と羽生挑戦者の会話が綴られていた。
なんだ、結局、二人とも先を読んでいるようで、でも全然
わからなくて、出たとこ勝負してたんだな♪
(↑超語弊のある表現ですみませんw)
棋士のこういう生声は聞いたことが無いから、すごく面白かった。


ええ、無理にとは言いませんが。
百科事典100冊書いてください♪(国会図書館で全頁コピーしますw)


■後日談(追記2)
当日5話で語られなかったこと、あるいは対局翌日のエピソード。
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20080612/p1


これもすごく面白い。なんでこんなに面白いんだろ?


■【棋聖戦・梅田望夫氏観戦記】と将棋嫌い少女(追記3)
なんで面白かったのか、自己分析しました。
これを機に将棋に興味を・・・(自粛
http://d.hatena.ne.jp/green_summer/20080614



*1:追記。けっこう疲れるらしいw