「僕も出掛けたいと思っていたんです」

Y女史が親しくなることを願ってやまない、社内便の男性と
どうやったら親密になれるか、「電車男」よろしくネットを通して
みなさんからアドバイスを受けるコーナー。


さて前回から2週間が経過したわけですが。なぜ2週間かというと。
私たちの部署は解散、Kビル、Tビルへと離散したのです。
Y女史と私だけがTビルへ。日常業務に追われ、ふざける時間もない。
ただ…
Y女史の担当している得意先が、いきなりのTビル移動を承認しなかった。
そのため得意先が書類を送ってくる水曜日だけ、Y女史は前のEビルに
出勤、待機することになった。
得意先… まさに鹿おとこが、その得意先から書類を運んでくる・・・


というわけで、週に一度、水曜日だけしか会えなくなった鹿おとことY女史。
まさに現代の織り姫とひこ星★★★


ところが先週、資料を運んできたのは別の担当。鹿おとこではなかった。
Y女史は朝から午後二くらいまでEビルに居て、疲れた様子でTビルに戻ってきた。
完全にふてくされモード。「会えた?」「会えませんよ。。」
・・・寒い会話であった(涙)


今週水曜日、ヘルプで来てくれたアルバイト28歳男性とTビル金庫に居たら。
なーんと!昼前に、お洒落をしたY女史、鼻歌まじりのスキップで金庫の中へ!
「あれ?どうしたんですか?」28歳アルバイト。
初めは事が理解できなかった私も、Y女史のあまりの足どりの軽さに
「もしかして?!」
「乗せて来てもらっちゃいました〜♪ふふふ〜ん♪」
「え?! やったじゃん!!」


まるでスカートのすそを持ち、オクラホマミキサーでも踊っているかのような
ステップで金庫から出て行くY女史。
風邪気味で体調が悪かった28歳男性、「何しに帰ってきたんですか?」
「うーん。。なんだろうねぇ。強いて言えば
『鹿おとこの車の助手席に乗ってきた』んじゃない?」
「まじですか・・・」疲労の表情を浮かべる28歳アルバイト(笑)頑張れ!


そう。彼女は帰って来てはいけなかった。しかしちゃっかり便に乗ってきた。
昼食をすませたら、またEビルに戻らなければならない。なんというやつだww
ところがY女史にとって、そんな二度手間は苦にならない。
助手席に乗れたら満足だから? いえいえ、それだけじゃない。
午後便でまた鹿おとこに会うからですよw


もう一人の得意先担当(40代男性)がTビルに来ていたから
「聞きましたかー?Y女史、鹿おとこの便に乗ってきたそうですよ」
「あー、見た見た♪ さっきそこでスキップしてたよ」
はしゃぎすぎだ、っつーのww


では気になる車中での二人の会話についてー!!


まずはY女史、メールをちっともくれない鹿おとこに抗議。
「刃渡り60cmの刃物で刺して投獄されるところだったんですよ」と心で呟きながら。
それに対して鹿おとこ。 この2週間のうちに携帯電話水没事件被災。
なんでも一緒に飲みに行った会社の人に、店のいけすに携帯落とされたのだとか。


もう少し他の、まともな口実はなかったのか?? それは凝りすぎだろ?
・・・ということで、水没事件はどうやら本当らしいと判断。


話の前後は分からないが、そもそもなぜY女史は鹿おとこの便に乗ってきたのか。
都内TビルはEビルより走行距離約5km。時間にすると約15分。
初めは「お詫びに送っていきますよ、新宿までですけど」。
Y女史、帰る用事もないのに「えー、新宿からだと遠いー」などと言ったらしく
しっかりTビルに車を着けさせるw


15分とは長い時間を二人、狭い空間で過ごしたものだw
この間に得た情報。
・鹿おとこは都内に家賃11万円の部屋に一人暮らし。
・自家用車を所有している。
・会社へはバイク通勤。
「えー、それって出費すごいよね」
「いいえ。電気代も水道代もほとんどかからないし、他にお金かけるとこ無いし」


よっしゃー!! 彼女居ないこと確実!!


良かったら一緒に映画でも行きませんか?と切り出すY女史。
本当に時間が取れない、と答える鹿おとこ。そして鹿おとこが一気に核心に触れる!
「彼氏、居ないんですか?」
「だから一緒に映画いこう!って誘ってるんじゃん!」
Y女史、ぷち告白!!
それで、それで? 鹿おとこは何だって?!


残念ながら、ここでTビル到着。返事を聞かないまま一旦別れる二人。


オクラホマミキサーに疲れたY女史、今度は急きょ午後便での逢瀬の作戦を練る。
とりあえず水没携帯からはY女史のアドレスは拾えなかったようなので
手書きでメールアドレスを渡すことにする。
昼食を早々に済ませ、私の持ってた一筆箋の中から一冊を持ち出し、急いで
Eビルに戻るY女史。
ほんとに鹿おとこ便に乗るためだけに帰ってきたんだねw


Y女史、恋愛成就に期待をふくらませる一方、裏切られる恐怖にも怯える。
相手はなんといっても「シカトおとこ」なのだから。


定時にEビルにやってきた鹿おとこに、手書きのメールアドレスを渡す。
「本当に、もう今日で会うのは最後になるかもしれないから。
 メールくれなかったら、私からは連絡できないから、無くさないでください」
鹿おとこ、一筆箋に書かれたメールアドレスを見て
「そうそう、前回はこの数字が抜けてたんですよ」
ほほーん♪ 覚えてるんだ♪ 何度も送ってみた、ってのは本当だったのね♪


一筆箋を受け取った鹿おとこにY女史は繰り返す。
「待ってるだけ、っての本当に辛いから、メールくださいね」
「大丈夫ですよ。僕も出掛けたいと思っていたんです。メールしますね♪」


ちょーーっと!! それってOKだよね?!
世の中の社交辞令おとこ、社交辞令おんなへ! 社交辞令でこれくらいのことは
言っちゃうものですか??
(私は絶対に言いません。たぶんメールはしないと思う、とはっきり言います)




以上、一晩明けて、ようやく冷静さを取り戻したというY女史からの経過報告。
「もう今日が最後かも」と嘆いていたのに、このコーナー、まだまだ続く予感♪
が、仕事上、来週からはもうY女史がEビルに行くこともなく、鹿おとこが
得意先からEビルに資料を運ぶことも無い。
織り姫とひこ星は、イザナミイザナギの(またはイヴとアダムの)関係へ・・・


メールを待つことしかできないY女史。
彼女は鹿おとこを信じて待っていて良いのでしょうか?
それとも社交辞令を理解するべきなのでしょうか??!


鹿おとこの携帯電話復活を祈るばかりである。


こぼればなし
以前は自家用車に乗っていたと打ち明けたY女史。鹿おとこに車種を聞かれ
カローラ2」と馬鹿正直に答えてしまったw 鹿おとこ、ノーコメント。
さぁ、今オザケンの音楽が流れたあなた!あなたも仲間ですよw