二日目(暴走少女)

何がなんでも4時に会社を出て、千駄ヶ谷に行くつもりでした。
何がなんでも、というのは仕事のことでして、
まさか四時過ぎに終局するとは思っていませんでしたので、
何がなんでもではなく「終局しちゃったら行」きませんでした。


終局しちゃっていても、プロの大盤解説を聞くのはとても
勉強になります。でも今日はちょっと、そういう気分じゃなかったので。
つまりですね。 えー。 これ以下、暴走します!


竜王戦最初の三局、私は、結果について羽生名人が怒っているように
感じていました。根拠はありません。だから第四局、渡辺竜王
絶対に勝たないと本気で羽生さん怒らせるぞ、と思っていました。


第四局は終盤が素晴らしかったです。渡辺竜王の俊敏な計算と判断、
さすが「羽生さんを負かせる」であろうと言われた天才。
そして第五局。「竜王」戦の名の通りだなーと関心してしまう対局。
三連勝のあとの二連敗。三連敗のあとの二連勝。魅せてくれますw


結果として、第六局で3−3。ドラマ「相棒」でも、こんな勝負は
珍しい、と言われた展開です。竜って珠を持ってるじゃないですか。
渡辺竜王はまさに将棋の珠を持ってるんだなー。


ところでこの第六局ですが。将棋に明るい方々はどういう対局なのか
検討されていると思うのですが。ど素人の私はただの直感で、
羽生さん、変でした。あれ、おかしいな? またもや根拠なし。
一日目の昨日は思いもしなかったのですが、今日の手を観ていて
「もしや?!」と思いました。


羽生さん、きっと今までと全然違う新しい指し方を試してましたね?
第四・五局とやって、羽生さんは賭けに出ちゃう決心をしたと思います。
それは相手が他ならぬ渡辺竜王だから。しかももう一局も落とせない
永世竜王をかけた大勝負。渡辺竜王が全身全霊を傾けないはずがない、
だからこそ。 羽生さんはそれまであたためていた手を、この機に
試してみよう、という気を起こしてしまったのではないか?と。
ええ、ど素人はそんなふうに暴走してみるのです。


すると昨日の長考は「それは本当にこのタイミングなのか?」
「いつ仕掛けたらいいのだ?」と、単に手を考えているだけじゃなくて
賭けに出るかどうかも考えていたのではないかと思うのです。
そしてたぶん、その新システムは、羽生さんの中では完成していない
のでしょう(をいをい、どこまで暴走…)。
私的には、それこそ封じ手が、その第一手だったと思います。
うまく引っ掛かれば、相手は渡辺竜王、大激戦になるでしょう。
が。
たぶん羽生さんの思惑通りにはいきませんでした。それは羽生さんが
タイミングを外してしまったのかもしれないし、新システムに
入る直前を、渡辺竜王に阻まれてしまったのかもしれません。
とにかく、羽生さんの賭けは、第六局では失敗してしまいました。


七局フルセットを観戦できるのはとても嬉しいことです♪
でももし、私のこの大暴走が的外れでないとしたら(…すみません、何様でしょう)
羽生さんは第七局にも、この新システムを持ってくるような気がします。
渡辺竜王とお互い後なしの超緊張対局です、逃したくないじゃないですかw


ええ、大暴走です。すみません。ここらへんで止めておきます。