九月の憂鬱

去年も書いたと思うんですが、毎年、九月は情緒不安定です。
「九月」というと語弊がありますが、ようは
夏から秋へと気温が変化していく時期が苦手なのです。


秋の夕日を見て「綺麗だな」と思う人も居るでしょう。
私は「ものさびしい」と思ってしまいます。


そして昨年、私は秋の夕日を「綺麗だな」と思って眺める
大切な友人を亡くしました。
夕日を見るだけで友人のことを思い出してしまうのに、
秋の、あの独特のオレンジの夕日を見たら、泣いてしまうかも
しれません。


とても大切な人でした。いつも冷静沈着だけど、とても優しい。
マイナスの感情もプラスに変えてしまう、強い人でした。
どんなに助けられていたのか、亡くして気付くものですね。
どんなに願っても、もう戻っては来ません。
最期まで笑顔だった友人は、その感情のかけらさえ私に
遺していってはくれませんでした。


秋の空の下、ふっと友人が帰ってきてくれたら…と願い、
それは虚しいと気付き、また
「綺麗だな」と私も思うことができたらな、と
夕日を見上げる今日この頃です。