「どう羽生」著者への想いに応えて

将棋ネタだけど、こっちに書きます。
ええ、ぶっちゃけ話が多すぎるのでw


棋士フェス2010 in 東京で、私は佐藤九段の著書を買い
サインをもらいました。
墨が乾くまで本を広げたまま持って歩いていました。


「どう羽生」の著者が会場にいらっしゃったので
サインを広げたまま話しかけたときのこと。
著者が
「他の棋士のサインも、もらってあげて」と仰いました。
「え? もらってあげて なんですか?」


苦笑気味にうなずく著者に私は、棋士に対する父親のような
愛情なのかな?と思いました。


サイン会で直に棋士が書いてくれたのは
藤井九段
深浦九段
佐藤九段
森内九段
甲斐女流女王・王位
清水四段
(パンフレット順)


どの棋士にもすごい行列でした。
なのに「もらってあげて」とは?


「どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?」の
まえがきを読んで、どうして梅田さんがそんなことを言ったのか
分かった気がしました。

 将棋の強い子供たちが日本全国から発掘され、プロの卵となって熾烈な競争を繰り広げ、ほんの一握りの天才だけがプロ棋士になる。天才の中の天才は誰なのかを生涯かけて決める戦いを、彼らは続けている。一局一局の勝負の帰趨は、精進に精進を重ねた先の紙一重の差で決まる。そんなプロ棋士の世界のすさまじさを、私たちは知っているのだ。


私は普段から佐藤九段と木村八段のファンを公言しています。
羽生三冠の著書より佐藤九段の著書の方を多く買います。
将棋会館売店で、衝動的に佐藤九段の湯飲みを買ったこともありますw


しかしそれは「変わりゆく現代将棋」は私には難しかったからだし、
佐藤九段の最近のシリーズは戦法について具体的に書かれたものだから。
特別に応援しているわけじゃないけど渡辺竜王の本もサインしてもらって
買ったし、羽生三冠の戦法に関する本も何冊か持っています。


サイン色紙や扇子は、基本的に自分では買いません。
私にとってこれらは大盤解説の「次の一手」で正解したときにもらえる
特別なものです。
だからいくら好きでも、木村八段の「楽勝」扇子は持ってません。


たぶん、一人でも多くのファンに列に並んでもらいたい、というのは
棋士にとっての願いだとは思いますが、私の価値観では
同情でサインを買うのはナシなのです。
あ、梅田さんも同情で買ってくれ、という意味ではないでしょう。
応援してます、というエールをより多くの棋士に送ってほしいと。


将棋女子年鑑の私の「応援する棋士」の欄には
遠山四段と伊藤四段の名前があります。


ご本人にだけ伝えてる応援している棋士
田中四段と佐藤慎四段。田中四段は同郷なのです。
長野は将棋はあまり盛り上がっていません、残念ながら。
そんな中から将棋界に入った田中四段は特別な存在です。


棋士フェスでは深浦九段もサインをされていましたが、揮ごうは
堅忍」でした。私はこのサインを既に持っていました。
昨年の王位戦第二局、北海道で木村挑戦者と対局したときのもの。


このサインをもとに将棋駒アクセサリーを作り、連盟に提出しました。
それを深浦九段に直に伝え、同じアクセサリーをご本人にも
献上しました。「史上二人目の快挙でしたね」という会話をしました。
深浦九段は私の顔を覚えていないかもしれませんが、もし覚えてたら
サインをもらうのは変です。だから棋士フェスでは買いませんでした。


木村八段はこの年、棋聖と王位の2つのタイトルに挑戦していました。
木村八段ファンとしてはぜひタイトル獲得を!と願いましたが、
奪取するなら複数持ってる棋聖から。王位は奪取しないで、と思い
実は深浦王位を応援していましたw


羽生三冠はキライなのか?
いいえ。今度の竜王戦は羽生挑戦者を猛烈に応援しています。
永世七冠」の呪縛から、もう解放されて欲しい。


そして女流棋士の応援は半端なくしています。
もう誰のファンとか書ききれないくらい。
女流は応援している方たちがすぐに対局してしまうので
毎回、どっちを応援しようかとジレンマに陥るほど。
勝負である以上、やはり「勝って!」欲しいです。


ここには書けないけど、B2、C1にも応援している棋士が沢山。
そのエールの送り方は、ブログにコメントしたり直接伝えたりと
いろいろです。


自称将棋嫌いでも、将棋界をちょっと覗けば、そこには
多くの棋士の、まさに人生を賭けた戦いがあるのは伝わります。
その覗き方のひとつに
「どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?」が
きっかけになる人もいるでしょう。


私にとってリアルタイム観戦記がそうだったように。


伝わってます♪
「どうして佐藤九段だけ、そんなに好きなんですか?」ということには
なってません♪
そして「父親のような愛情」からの発言ではなかったことも♪