浴衣事情2015

3年前、浴衣が着れていない人が多すぎる!と
そのNGポイントをまとめてみた。
浴衣事情?


その時よりは、いくらかマシになったようだが、やはり
NG3ポイントは、改善されないようだ。

・丈が短い
・衿が抜けていない
・帯の位置が低すぎる


丈について

夏着物と比べて、浴衣は丈を短くすると涼しげ。
成人女性であれば、くるぶしから3〜5cmくらいまでか。


既製品浴衣だと、サイズは大きめに作ってあるようで、
くるぶしから5センチ上げてしまうと、おはしょり(胸での折り返し)が大きくなってしまう。
おはしょりが大きくなるくらいなら、丈はくるぶしくらいが無難。


衿について
女性の場合、着物は首の後ろが見えるくらいまで衿を下げる。
これを「衿を抜く」と言う。


衿を抜くには、着物の縫い目を背中の真ん中でキュっと引っ張る。
①背骨と浴衣の中心(縫い目)がピッタリと合うように
②背中の布がダブつかないように


では、これを着付けのどのタイミングでやるか?


①を綺麗にやるタイミング
浴衣を羽織り、前を合わせて浴衣の丈を調整する。
このとき、浴衣の背中の縫い目を、どちらかの踵で踏んでおく。


踏んだら短く出来ないじゃん!ということだが、
丈を調整するのは前身頃で出来ていれば良い。
そして紐で体に巻き付けたあと、余り布は全て紐の上部に抜き出す。
紐が地面に水平になっていれば、後身頃はちゃんと前身頃と同じ丈まで引き抜ける。


②を綺麗にやるタイミング
余り布を全部紐の上に引っ張り出し、布にたるみがないようにする。
そのあと、上に出た布の背中の縫い目を背骨に沿って下に引っ張る。


引っ張る強さは
・背中にたるみがないように
・首の付け根が出るくらいに


【追記】脇に余る布をどうするか
背中の縫い目を掴んだまま、もう片方の手で、今度は脇の縫い目を引っ張る。
両サイドとも。
引っ張る方向は、脇の線と平行になるように。


そして余った布は、体の前に巻きつける。両サイドとも。
そうすると、脇が開いて下着が見える、という品のない事態も回避できる。


有れば、こうして整えたあまり布の上から伊達締を巻く。
着崩れ防止に有力なアイテム。


帯の位置について
乳房の下からヘソまでの、肋骨の上。
帯の太さにもよるだろうけど、帯の真ん中がミゾオチだと思えば良い。
もちろん、ゆえに大食いは不可能になりますw


浴衣の場合、たいていは半幅帯を使う。文庫か蝶が結びの主流か。


どちらも羽と呼ばれる、リボン結びで言うところの輪の部分を作るが、
結ぶ時は、この羽の中心が、ちょうどミゾオチ。
帯は前で結んだあとに180度、体を回転させて羽を背にする。
回転させるときに、少し持ち上げるようにして、
帯の中心をミゾオチに合わせる。


お助けアイテム
紐は必須。
帯板も、着崩れ防止にほぼ必須。


①あまり一緒に売られてはいないけど、和装ブラも必須。
乳房をつぶさないように、しかし着付けたあとに乳房の形が露わにならないように
するためのアイテム。


胸のカップの大小に関わらず、通常のブラだと、帯の上に乳房が乗ってしまい、
しかも二つに割れるので、衿がはだけ易くなる。
和装ブラを買うのはイヤ、という方は、サラシを巻くので代用できる。


②あれば良いのは、薄いステテコ。
浴衣に限らず和装は、基本的に膝から上は拡げない仕組み。
内股が密着するので、暑いし歩きにくい。
そのため、どうしてもガニ股気味に歩く人が多いのだけど、
裾がバラつくし、格好も悪い。


ステテコはこれらを回避。
歩くと見えてしまうので、膝下くらいの長さのものを。



同僚などは、帯の下に巻く布の中に、保冷剤を忍ばせているとか。
なるほど、この暑さだと、それもアリかも。


なんにしても、着崩れないのが一番涼しい。
手軽さの売り文句に騙されず、最低限の着付けは学んで損なし。