ホームページリニューアル(悪夢)

記憶によれば、私は23:45までには眠っている。しかしそこから
ずっと、長い夢を見ていた。長い夢。リアリティのある…
うなされて目が覚めた。頭に鈍痛…


それはとあるデザイン事務所を訪問したシーンから始まる。
テレビ(映像)コンテンツに使うカットを作ってもらい、
私はそれを持って引き上げるところだった。
しかしお茶を出すから、と誘われたリフレッシュコーナーの
ような場所へ行くと、その会社のホームページリニューアルの
第二回検討会が始まるところだった。
「ちょうど良かった、ここなっつさん、ご専門ですよね。
 聞いていって、意見など聞かせてください」


メンバーは6名。デザイナーが2名、プログラマが1名、
営業が1名、ディレクタが2名(うち1人は新人)。
会議の進行はディレクタの女性が務めていた。


まず「現在のホームページ」をプロジェクタで表示。


シンプルだった。色遣いも綺麗だし、上品な印象があった。
しかし何の会社かアピールするキャッチコピーもなければ
ホームページ全体にどんな内容が含まれているのか、
つまりリンクボタンの意味が分かりにくい、そんなページだ。
なるほど、リニューアルした方がいいな、と思った。


進行役の女性が社内で行ったアンケート結果を配布した。
そこには各部署が「当社の強み」と感じるものをピックアップ
してあり、ついでにホームページ(TOPとかHOMEとか呼ばれる)に
どう配置するかの順位付けに、配置も案としてラフだが描かれていた。
この配置についてはデザイナーも協力したという。
「これで行きたいと思いますが、どうですか?」と進行役。
初めて内容を提示された他のメンバー(営業やプログラマ)は
「うーん」と考えたまま、返事をせずにいた。


「ここなっつさんの目から見て、新しい案はいかがですか?」


私は言う。
・会社の強みをアピールしたいのは分かるが、コンテンツが多すぎる
・コンテンツを説明するキャッチコピーが長い、多すぎる
・これだけのコンテンツをそんなふうに(デザイン案を見て)
 並べたら、ごちゃごちゃして、余計にPR内容が薄れる。
・結果として画面が現在の横長から縦長になる。
 「重要」と思われてるコンテンツがスクロールしないと見えない
 ようではPRにならない。

営業が私の横にきて「申し遅れました」と名刺をくれた。
私も慌てて名刺入れを出す。が、新しい名刺が無い。赤字訂正してある
名刺ばかりが出てくる。ようやく訂正してない名刺を見つけたと
思ったら、他社の物だ。あわてて手を引っ込め、名刺を切らせている
ことを詫びた。
「構いません、次回で」と営業はポケットに名刺入れをしまった。


私の意見を聞いて、進行係以外が全員、新ホームページ案に反対の
色を見せ始めた。進行係は会を終了させ、次回へ課題持ち送りに
した。そして私の元へやってきて、具体的な策を教えてくれと言う。


私は言う。
・もう一度、社外にアピールしたい会社の強みはどこか、絞り込む。
・ホームページ全体像をイメージしてからTOP(HOME)デザインに
 着手すること。
・必須内容を挙げること(運営者はどこか、プライバシーポリシー、
 サイトマップへのリンク等)
・全体に共通のカラーを決めること。コンテンツ毎に色分けしない。
 (案はパステルカラー7色でコンテンツを区切ってあった)
ユーザビリティチェックを行うこと。同業他社のサイトも見て、
 その会社のホームページもチェックし、新案と比較してみること。


夢の中で、私は長い時間、こんなことを説明している。


ユーザビリティチェックとは
・サイトに必須内容(上記)が揃っているか
・専門用語または業界にしか通用しない略語を使っていないか
・ユーザーがみてリンク先を想像できる構成になっているか
・言葉遣いが統一されているか
・画像のaltタグに内容をきちんと入れてあるか
などなど・・・
ずいぶん長い時間、私は夢の中でこんなアドバイスをしている。
ユーザビリティチェック内容は90問くらい挙げただろうか。


完全に悪夢である。目がさめて頭に鈍痛を感じるわけだ。
目が覚めたのは1:20。今から1時間ほど前。
夢はどれくらい見ていたのだろう。うんうんうなされていたに
違いない。もっと早く目覚めたかった。そうすれば、こんなに
掘り下げてリニューアル提案なんてしてなかったはずだ。


断っておくが。
私は現在、ネット関係の仕事には携わっていない。
いったい何時の記憶なんだ?
長い夢だった。。 まさに悪夢としか言いようが無い。。。